土木施工管理技士

【2024年版】土木施工管理技士の試験内容は?1級と2級の違いを徹底解説!

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土木施工管理技士は、多くの現場で実施される土木工事において、技術上の管理を行う国家資格です。

建設業界の施工管理技士として仕事に従事したい方であれば取得しておきたい資格ですが、1級と2級の区分があるため、どちらを受験したらよいかわからない方が多いのではないでしょうか。

そこで今回は、土木施工管理技士の試験内容について解説します。仕事の内容や1級と2級の違いについても確認してください。

土木施工管理技士とは

土木施工管理技士とは、国土交通省が管轄する施工管理技士の資格で、主に土木関係の工事で設置される主任技術者や監理技術者に必須の国家資格です。

従事できる仕事の規模によって1級と2級に分けられていますが、どちらも基本的な役割としては変わりません。仕事内容と簡単な違いについてみていきましょう。

土木施工管理技士の仕事内容

建設業の土木工事において技術上の管理ができる土木施工管理技士ですが、具体的な仕事内容としては次のとおりです。

土木施工管理技士の仕事場所 土木施工管理技士の仕事内容
河川、道路、ダム、トンネル、港湾、鉄道、上下水道、災害復旧 工程管理、安全管理、品質管理、原価管理、出来形管理、行政への申請

ちなみに、土木施工管理技士には1級と2級がありますが、これらは従事できる仕事の範囲が異なります。

2級では、一般建設業の営業所における「専任技術者」、作業工程ごとの責任者として設置される「主任技術者」として仕事に従事できます。

1級では、2級の範囲にくわえて特定建設業の営業所における「専任技術者」、現場を指揮する役割を担う「監理技術者」として仕事に従事できます。

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この監理技術者として従事できるかどうかが1級と2級の大きな違いといえるでしょう。

また、就ける仕事の規模以外にも1級と2級では、受験資格や試験の詳細が異なります。

次のセクション以降で解説する土木施工管理技士試験の詳細について確認し、必要な情報を集めてください。

【2024年版】土木施工管理技士の試験とは?

土木施工管理技士試験では、試験種別ごとに試験日や受験資格などが異なります。
土木施工管理技士試験の概要についてみていきましょう。

試験の詳細 1級と2級の比較

土木施工管理技士の試験は、次の日程で実施されます。

項目 資格区分 実施内容
試験日 2級 第一次検定(前期):土木のみ
2024年6月2日(日)
第一次・第二次検定、第一次検定(後期)
2024年10月27日(日)
1級 第一次検定:2024年7月7日(日)
第二次検定:2024年10月6日(日)
受験費用 2級 第一次・第二次検定:10,500円
第一次検定のみ:5,250円
第二次検定のみ:5,250円
1級 第一次検定:10,500円
第二次検定:10,500円
合格基準 2級 得点が総得点の60%以上
1級

上記が土木施工管理技士試験の詳細です。試験区分によって受験料や日程が変わるため、注意してください。

合格率 1級と2級の比較

土木施工管理技士の合格率について、過去の実施データを参考にしてみていきましょう。なお2020年度までは、第一次検定は学科試験、第二次検定は実地試験の名称で試験が実施されていたためそれぞれの合格率を掲載しています。また2級の第一次検定の合格率は、第二次検定を同時受験した人の合格率になります。

実施年度 土木施工管理技士(1級) 土木施工管理技士(2級)
第一次検定
(学科試験)
第二次検定
(実地試験)
第一次検定
(学科試験)
第二次検定
(実地試験)
2023年度 49.5% 33.2% 54.3% 62.9%
2022年度 54.6% 28.7% 65.3% 37.9%
2021年度 60.6% 36.6% 73.6% 35.7%
2020年度 60.1% 31.0% 72.6% 44.2%
2019年度 54.7% 45.3% 67.1% 39.7%
2018年度 56.5% 34.5% 63.4% 35.0%
2017年度 66.2% 30.0% 71.6% 34.3%
2016年度 55.0% 36.7% 48.3% 29.9%

【受験資格(2024年度以降)】1級の受験資格の詳細

土木施工管理技士の受験資格は、2024年度以降に大きく変更となりました。

1級土木施工管理技士の2024年度以降の受験資格は以下のとおりです。

第一次検定 第二次検定
19歳以上
(試験実施年度末において)

1級一次検定合格後
実務経験5年以上
特定実務経験1年以上を含む実務経験を3年以上
監理技術者補佐の実務経験1年以上

2級二次検定合格後(1級一次合格者に限る)
実務経験5年以上
特定実務経験1年以上を含む実務経験を3年以上

参照:国土交通省

【新受験資格(令和6年度以降)】2級の受験資格の詳細

土木施工管理技士としての仕事に就きたい方は、まず2級土木施工管理技士を取得し、実務経験を積んでいきましょう。

2024年度以降の2級土木施工管理技士の受験資格は以下のとおりです。

第一次検定 第二次検定
17歳以上
(試験実施年度末において)

① 2級一次検定合格後、実務経験3年以上

② 1級一次検定合格後、実務経験1年以上

(①または②いずれか)

参照:国土交通省

以上が1級と2級のそれぞれの新しい受験資格です。

なお、特定実務経験とは、請負金額4,500万円(建築一式工事は7,000万円)以上の建設工事において、監理技術者・主任技術者(当該業種の監理技術者資格者証を有する者に限る)の指導の下、または自ら監理技術者・主任技術者として行った経験のことを指します。

土木施工管理技士の試験内容

1級・2級土木施工管理技士は、それぞれで試験の出題科目が異なります。

次項に記載する表を参考にして、試験の範囲を確認してください。

1級土木施工管理技士の出題科目と試験時間

1級土木施工管理技士の出題科目と試験時間は、次のとおりです。

試験区分 出題科目 出題内容 試験時間
第一次検定 土木工学など 土木一式工事の施工に必要な土木工学、電気工学、機械工学、および建築学に関する一般的な知識を有すること
設計図書に関する一般的な知識を有すること
午前
2時間30分
午後
2時間
施工管理法 土木一式工事の施工計画の作成方法および工程管理、品質管理、安全管理など工事の施工の管理方法に関する一般的な知識を有すること
法規 建設工事の施工に必要な法令に関する一般的な知識を有すること
第二次検定 施工管理法 土質試験および土木材料の強度などの試験を正確に行うことができ、かつ、その試験の結果に基づいて工事の目的物に所有の強度を得るなどのために必要な措置を行うことができる高度の応用能力を有すること
設計図書に基づいて工事現場における施工計画を実施することができる高度の応用能力を有すること
2時間45分

上記が1級土木施工管理技士の試験内容です。出題範囲が非常に広いため、試験本番までに長期的な勉強を実践してください。

2級土木施工管理技士の出題科目と試験時間

2級土木施工管理技士では、受験する種別によって試験内容が異なります。それぞれの出題科目と試験時間については、次のとおりです。

土木

試験区分 試験科目 試験形式 試験時間
第一次検定 土木工学など 択一式 2時間10分
施工管理法
法規
第二次検定 施工管理法 記述式 2時間

鋼構造物塗装

試験区分 試験科目 試験形式 試験時間
第一次検定 土木工学など 択一式 2時間10分
鋼構造物塗装施工管理法
法規
第二次検定 鋼構造物塗装施工管理法 記述式 2時間

薬液注入

試験区分 試験科目 試験形式 試験時間
第一次検定 土木工学など 択一式 2時間10分
薬液注入施工管理法
法規
第二次検定 薬液注入施工管理法 記述式 2時間

上記が2級土木施工管理技士の試験内容です。

種別ごとに試験日も異なるため、先ほどのセクションで解説した試験の日程を確認して間違えないようにしてください。

合格基準

試験の合格基準ですが、1級・2級ともに共通しています。

第一次検定、第二次検定それぞれにおいて「得点が総得点の60%以上獲得していること」が土木施工管理技士の合格基準です。

どちらかが合格基準に達していないと不合格になるため注意しましょう。

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